☆フトアゴヒゲトカゲ・・・通称「フトアゴ」

ヒゲ 英名をBearded Dragon(髭のある龍)といい、オーストラリア原産で真ん丸い目とトゲトゲをいっぱい持つひょうきんな昼行性のトカゲです。


フトアゴは日本にいるカナヘビやニホントカゲのように近寄ると逃げたり隠れたりって事はほとんどなく、ましてや攻撃的に噛みつくような事はありません。
触っても問題なく、手に乗せたり肩に乗せたりしても動じず、慣れた個体だと座っている膝の上に自分から登ってくる事もあります。

時には喉を真っ黒にして膨らませ、口を開けながら威嚇する事があり、フトアゴヒゲトカゲの名の由来は、この喉が黒くなった状態をアゴ髭に見立て、体型が太めな事から命名されたようです。


表情フトアゴの魅力はなんといってもその仕草でしょうか。
顔の表情はほとんど変わらないにもかかわらず、デフォルメされたような太めの体全体を使った何気ない仕草で、あたかも喜怒哀楽の表情を見せてくれます。

 たとえば、フトアゴのケージを上からのぞき込むだけでも、目線が合うように首をクイっとかしげながら、そのつぶらな瞳をこちらに向けて見上げてくれます。 たったそれだけの仕草なんですが実際に目にすると何とも言えない妙な愛くるしさを感じ、つい「ん!どうした?」なんて思わず声を掛けたくなるような表情に見えます。 また、バスキング中には腕を伸ばして上体を持ち上げ、胸を張り「どうだ!」と言わんばかりの自信満々な様子を表現をしてみたり、眠くなると普段はまん丸のパッチリした目が切れ長の目になり、まるで「邪魔するなよ!」と言いたげな表情で睨まれる事もあります。


こうしたボディーランゲージともいえるような表現のほかにも、何故そんな事をするのかって思えるような独特の仕草もあります。

ボビングその一つにボビングがあります。 これは、喉を真っ黒にして、カクカクと頭を上下に激しく振る動作をし、特に発情した雄が雌に対して求愛する時によく見られます。 首が大丈夫かと思うほど激しく上下させる事で、いかにも雄を強調するような頼もしさの中に少し滑稽さも感じさせてくれます。 雄ばかりでなく雌もボビングをすることがありますが、さすがに雄ほどの激しさはありません。 首を振る事に一体どんな意味があるんでしょうね。


アームウェービングもう一つアームウェービングと呼ばれる仕草もあります。 こちらは逆に雌に多く見られ、太極拳さながらに片腕をゆっくりと後ろから前に大きく回します。 続けて反対の腕を回す事もあり、これを数回繰り返したりします。 アームウェービングは相手の優位性を認める行動といわれていますが、特に発情期の雄のボビングに対し、雌がアームウェービングで応えて交尾にいたる姿がよく見られることから、雄のボビングと対をなす求愛行動ともいわれています。 ただし、雄の個体やベビーもアームウェービングをするので、実際には色々な意味があるのかもしれません。 特に産まれて間もないベビーがこちらをじっと見ながらアームウェービングする姿を見るととても可愛らしく思わず微笑まずにはおられません。 こうした独特の仕草を見るだけで、とても癒される気になるのはどうしてなんでしょうね。


食餌また、独特の仕草ではないですが、餌を食べる時もなかなか楽しませてくれます。 普段はガニ股でドタドタと走っているのが、メインの餌となるコオロギを見つけるととても素早くダッシュして追いかけていき、短い舌を精一杯伸ばし餌をくっつけてペロっペロっと次々に口へ運びます。 一瞬の事なのでよく見てないとわかりませんが、カメレオンが舌を伸ばして餌を採るのと同じ感じです。 舌が短い分迫力は全くありませんが、回数でカバーといったところでしょうか。 雑食性という事で小松菜等の葉っぱも食べますが、こちらは口でくわえ込み、ガジガジとたくさん並んだ小さい歯で切り取って食べます。 慣れた個体だと手の上に乗せて、ピンセットや直接手からも食べてくれます。 たまに餌と一緒に指まで噛んでしまう事もあるくらいその食べっぷりは見事で、餌代がかさむと心配になりながらも、見ていて爽快な気分にさせてくれます。


寝姿さらに、寝姿も十分楽しませてくれます。 寝てる時は体色が鮮やかになるとともに、無防備に手足を伸ばし変な格好をしてベチャっと床に寝てみたり、顎を物の上に乗せて首が痛くなりそうな姿勢や壁に寄りかかり立ち上がったままで平気で寝る事も少なくありません。 今日はどんな格好で寝てるかと覗くのも毎日の楽しみの一つです。 ケージの中に何か新しい発見があるような気がして、つい覗いてしまい色々な仕草に見とれてボーっとしてしまう・・・そんな魅力がフトアゴにはあります。


ハンドリングまた、フトアゴには見るだけではなく触って遊べる魅力もあります。 トカゲやゲッコーの一部は敵から身を守るために自分から尻尾を切るものがいますが、フトアゴには自切はありません。 多少尻尾を引っ張ったり、無造作に扱っても大丈夫です。 体の特徴であるトゲトゲは個体差はありますが以外と堅くなく、触っても刺さるって事はほとんどありません。 一度だけ何気なく掴んだらトゲが指に刺さりほんの少し出血した事がありましたが、これはアダルトのそれも特にトゲの堅い個体だったためで、通常はトゲを気にせず手のひらでお腹のプニュっとした感触を楽しみながらスキンシップすることが可能です。

手の上に乗せてやると逃げようと暴れたり、掴み方が悪いと尻尾でペシペシっと叩かたりする事もありますが、大人しい個体は足下の不安定さを感じてか手にギュっとしがみついてきます。

手のひらに乗せたり胸に抱きかかえた状態でも、眠くなるとそのまま気持ち良さそうに眠ってくれます。 その感覚はなんとなく頼られてる気になり、一度これを体験すると毎晩でも寝かせてあげたくなるような気にさせてくれます。


ハーネスケージから出して落ち着いていれば、そのまま手や肩に乗せたり、胸に掴まらせた状態で体を動かしてもじっとしていてくれるので、歩いたり家事をする事ができます。
ただし、屋外では注意が必要です。 以前手に乗せたまま日光浴を兼ねて庭を散歩していたら、天敵である鳥の陰が横切った瞬間ジャンプして地面に降り、そのまま猛ダッシュして庭木の間に逃げ込んだなんて事がありました。 うまく捕まえられたので良かったのですが、そのまま逃げ出していたらと思うとゾっとします。 もし、屋外に連れ出す場合は必ずハーネス&リードを付ける等の対策が必要だと思います。 対策さえしっかりしておけば、フトアゴと散歩ってもの夢ではありません。


赤最近では色々なバリエーションも増えてきて、飼育する上でも繁殖を狙う場合でもますます楽しみが増えてきました。 レッド系やイエロー系の美しい体色を持つものや上品な真っ白い個体のものもいますし、トランスルーセントやクリアネイル等のバリエーションもあります。

白フトアゴは、ペアで飼育しているだけでそのまま繁殖に繋がるケースが少なくないため、どんなベビーが産まれるのかなんて事を想像しながら、あれこれペアの組み合わせを考えるだけで思わずワクワクしてしまいます。

繁殖は飼育する上での一つの目標になりますし、なんといっても自分で育てたペアから産まれたベビーは大きな感動を与えてくれるとともに、言葉には表せられないくらいの可愛いさを発揮してくれます。


これからフトアゴを飼育しようと思う人は、ぜひショップ等でたくさんのフトアゴを見る事をお勧めします。 実際に見る事により、体色はもちろん背中の模様も1匹ずつ違うことに気付くとともに、その表現力豊かな可愛いらしさが十分伝わると思います。 そして、あのトゲトゲやプニュっとしたお腹を触ってみてください。 きっとフトアゴの魅力にとりつかれること間違いないでしょう。 素敵な出逢いから始まる魅力的なフトアゴライフ・・・きっとあなたもフトアゴに癒されることまちがいありません。


あなたも1匹いかがですか?